鎧選び

 鎧選びは難しい。その際たる要因は、常に付きまとう重量と強度の問題である。鎧に使われる主な素材は動物の皮と金属であり、当然、皮製の鎧に比べ金属製の鎧の方が高い強度を持ち合わせている反面、それに反比例するように、強度が高くなるほど重量は増加の一途をたどる。自分に合った正しいサイズの選択と、細かなところまでに目配せした正しい装着法によって、重量は動きやすさと共に大幅に改善されるが、それでもこの重量と強度のバランスは、防御力のみならず、敏捷性、攻撃力、疲労度へも直接的に繋がってくる重大な問題でなのある。



Condex of Chroncies

On the top of a barren hill raise the battle flag!
Shout to the sodiers and raise your arm as the signal for them to attack the gates of the proud city.

The Lord has called out his proud confident solidiers
to fight a holy war and punish those he is angry with.



Cloth
 ようは我々の普段着ている服である。地下都市迷宮への出発前、装備品に鎧まで求める者もいるが、最初からその必要はないだろう。慣れない鎧を着て動きを制限される事は命にかかわる問題であり、半素人が中途半端なものを装備しては効果も薄い。それならばまず実践に慣れるべきなのである。  


Leather-Armor
 最も軽く動きやすい部類に入る皮製の鎧。一般的なものは馬の皮をなめしたものを幾重にも重ねて縫い合わせた構造になっている。高級品は爬虫類系のmonsterの皮で、最高級品ともなると双頭蛇Amphisbaendの皮を何百匹分が使われており、現在の国王ジュリデンが所有している。  


Pandded-Mail
 基本的にはLeather-Armorとほぼ同様の皮製鎧である。相違点といえば、こちら鯨の皮で作られている点、弓矢などが通らないような構造になっている点などである。また綿や羊毛をつめて保温性が高められているので、北方では広く日常的に使われている点も特徴的。ガルシスが現れた頃から広まりだしたため、ザナドゥではまだ供給の絶対数が少ない。  


Studded-Mail
 金属部品が打ち込まれた鋲のように見える事から名付けられたのがこの鎧。実際には皮製の鎧に金属部品が埋め込まれており、金属製の鎧では重過ぎるが、かといって皮鎧では強度に不安が残るというような者にはうってつけの鎧である。 


Ring-Mail
 名前から、防御のための魔術が込められた指輪と思われる事が多いがこれは誤った認識である。Ring-Mailは、皮鎧をベースに指輪大のリングをつなぎ合わせて補強した鎧である。リング自体にも魔術は刻み込まれているが、リングのつなぎ合わせが微妙な魔術的効果を生み出しており、これらによって若干の耐性が期待できる。もっとも、正しく装備出来ていなかったり、安いいいかげんなつなぎ合わせの品物を掴まされると、まるで効果を成さないので注意が必要である。 


Scale-Armor
 魚の鱗状にかたどられた薄い金属板を、やはり魚の鱗状に重ね合わせた鎧。礼装的な意味合いが強く、様々な儀式に利用されることが多い。時には金で出来たScale-Armor等も使われる。王室に仕える古参の警備兵は制服として、銀製のScale-Armorを身につけている。 


Chain-Mail
 鎖かたびらである。細い鎖を何束も組み合わせて作られており、通気性が良いのが特徴的。多くの場合、Chain-Mailを着た上で更に頑丈な鎧を着込むといった用法で装備されるが、Chain-Mailだけでも十分にその役目を果たす事は出来るし、何より動きの速いmonsterが多数徘徊する迷宮内では多少の防御力は犠牲にしてでも身軽な方が有利である。 


Splint-Mail
 腕や肩、胸に胴といった部位毎に薄くした金属でパーツを作成、それを組み合わせて1組の鎧としたのがSplint-Mail。他の鎧に比べて動きに制限がなく、咄嗟の時に腕が上がらないだとか、腰を曲げて屈めないだとかといった不自由が解消されている。その分強度に幾ばくの犠牲があるが、如何に素早く敵を仕留めるかという事を主眼にという本来のコンセプトは実現されている。  


Banded-Mail
 山賊が好んで使っていた事からこう呼ばれるようになったこの鎧は、Splint-Mailに良く似た作りをしており、その有用性は広く様々な商店で購入出来る事からも伺える。特にその軽さは最大の特徴であり、やはりSplint-Mail同様防御力の低下は否めないものの十分に許容の範囲ではある。 


Full-Plate & Half-Plate
 剛鉄で出来たこれらの鎧は総称してPlate-Mailと呼ばれる。これら鎧は、魔法の炎で鍛えられた金属部品で組み上げられ、物理攻撃に対する耐性、魔術に対する耐性において相当の効果を発揮する事が出来る。重量においても相当であるため、歩くだけでも一苦労ではあるが、そのリスクに見合うだけの一品である。ちなみFull-Plateと、Half-Plateの違いは全身鎧と上半身鎧との違いである。


+2Leather-Armor
 一見するとただのLeather-Armorであるが、その強度はすこぶる高い。なにしろ頑丈に出来ていて、普通の剣で斬りつけようとも傷一つかない。Plate-Mailなどよりも高い強度を誇っているのである。近衛兵隊隊長が地下都市迷宮に挑む際に魔術師ギルドの長が贈った品だが、彼とて帰ってくる事はなく、この逸話はその冒険の困難さを物語っている。


Reflex
 魔術に対する防御を主眼において作られた鎧。ダーレムの街にある魔術師ギルドが裏切った際に迷宮都市に持ち込まれたようであるが、むろん現在の消息は不明である。表面はまるで磨き込まれた鏡のように滑らかで、しかもPlate-Mailのように重過ぎることもなく、それでいて強固。強力なmonsterに対しても見劣りしない鎧であるだけに行方の気になるところである。


+2Ring-Mail
 錬金術師によって作り出された金のリングを用いたもの。錬金術師といっても人間ではなく、ドワーフ族やノーム族といった極めてその道の技術に優れた種族の者が何年もの期間をかけてやっと一つ出来るかできないかといった貴重品である。当然、普通の店に置いてあろうはずはない。身に付ける者の精神力にもよるが、魔術への耐性は並みの魔術では歯が立たない。
 ところで、この+2Ring-Mailは、通常のRing-Mailとは異なり本当に指輪である可能性も考えられる。何しろこれが人間の手元にあったためしはない上、一般市民の認識が2つが混同したために生まれたものでないと誰が言い切れようか。


+2Reflex
 Reflexを原型に王室魔術師が作った鎧。特殊な作りによって受けた攻撃を跳ね返し、同時に電撃を放って攻撃することになっている。ただしこの鎧、製作途中でSpined Devilによって盗まれてしまい、未完のまま地下都市迷宮に眠る事となってしまった。故に発見したとしても使いこなすには相当困難である。


+2Full-Plate
 Full-Plateに魔術をかけてその能力を最大限に引き出した鎧である。まずなんと言っても軽い事が特徴でLeather-Armorと比べても引けを取らない。防御に関しても、剣による斬り、斧による切断、槍による突きなどあらゆる攻撃に対して絶対の耐性を誇る。また魔術に対してもほぼ完璧といって良く、また着用者の精神力を強くする働きも持っている。これがOl=Dreakeの作であると聞けば誰しもが納得する事だろう。しかしながら今現在どこにあるのか皆目見当もつかない。


Battle-Suites
 かつてのDragon-Slayerが身に付けていた鎧は、様々な人々の手によって長い年月をかけ改良に改良が重ねられてきた。身に付けたものにはそれまでの所有者の英知と経験がもたらされるよう魔術が秘められ、戦いを重ねる毎にその能力を増していく、無限の強さを秘めた鎧。これこそ人が神に対抗する為に生まれた、最高にして最強の鎧、それがBattle-Suitesである。Gulsysは聖剣Dragon-Slayerと共に、これをシリューガの神殿に封じた。




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